カワカミプリンセスのエリザベス女王杯

 

1991年、天皇賞(秋)
この年は3月の内外タイムス杯に始まり、天皇賞の前哨戦の毎日王冠までプレクラスニーの出走した5戦はすべて1〜3点で的中するという驚異的な相性の良さを誇っていた。
そして迎えた天皇賞、レースはあいにくの不良馬場、良馬場でスピードを生かすプレクラスニーには不利なレース、加えて1番人気のメジロマックイーンは不良馬場が得意、まず勝てないだろうと思いつつも、プレクラスニーの単勝とメジロマックイーンとカリブソングが同居した枠連5−7を買ってレースを見守っていた。レースはメジロマックイーンがぶっちぎりプレクラスニーは2位入選。
「やっぱり負けたかあ。ちくしょう、良馬場だったら負けてねえよ。まあ馬券は当たったから良しとするか。」と、しかしレースは審議。もしマックイーンが降着になれば単勝も当たりだ、降着になれなれ。と思いながら審議の結果を待った。審議の結果はマックイーン降着!!
単勝も当たり!3着のカリブソングが繰り上がり2着で枠連も当たり!!
これでプレクラスニーもGT馬の仲間入りかあ。と感無量の思いだった。
しかし、その後のプレクラスニーには悲劇が待っていた…
http://www.retsuden.com/vol1-01.html


それから15年後。
2006年、エリザベス女王杯
カワカミプリンセスの父キングヘイローは2歳時から追いかけ、ダービーでは大金をつぎ込み大敗し、マイルチャンピオンシップでは結果は2着だったものの、馬券は1着のエアジハードとの1点勝負で大勝し、私の結婚式の日には高松宮記念を優勝するという縁のあるお馬さん。
キングヘイローは気性が悪く成績は勝ったり負けたり、レースでも首の高い独特の走法で1流馬と呼ぶにはちょっと?な愛嬌のあるお馬さんだったが、その血統は世界の名馬グッパイヘイローとダンシングブレーヴの子供という超良血馬。
カワカミプリンセスの母タカノセクレタリーも、競走成績こそ未勝利で終わってしまったが、父はこれまた名馬のシアトルスルー、母父も名馬セクレタリアトと良血馬だ。
良血同士の両親を持つカワカミプリンセスも良血馬かといわれるとちょっと?だがまあ良血なんだろう。

カワカミプリンセスはオークスを勝ち、秋華賞では休み明けながら、実力の違いを見せ優勝。
無敗の5連勝となった。馬券はもちろんカワカミプリンセスの単勝で当たり。
そして、嫌がる妻を無理やり引っ張って、ベビーカーを押しながら電車に乗り、府中競馬場へ、行きの電車は結構空いており座って電車の中でパンを食べながらのピクニック気分。
競馬場に到着して早々、無料乗馬体験場へダッシュ。ベビーカーに乗った2歳の子を見せ「この子も乗れますか?」と聞いたところ「お父さんが抱えて乗れば大丈夫ですよ。30分後に整理券を配りますからまた来て下さい。」という答え。
30分で慌てて子供におにぎりを食べさせ、またダッシュで乗馬の列に並び、家族楽しく乗馬体験。
そして、子供達が公園で遊んでる隙に馬券を買いに。
買った馬券は、カワカミプリンセスの単勝、16番カワカミプリンセスと8番スイープトウショウの馬連8-16、3連単16-8-1, 16-8-15、3連複1-8-16, 8-15-16
そして迎えたレース、カワカミプリンセスは見事に1位入選、2位には15番のフサイチパンドラ、3位には8番のスイープトウショウ。
私「やったやった。カワカミプリンセス本当に強い!!」
私「おしかったなあ、2着と3着が入れ替わってたら馬連と3連単も当たりで大変なことになってたよ〜」
妻「え?はずれたの?」
私「いやいや、単勝と3連複は当たり。十分十分。」
そして払い戻しに並んで待っていた。
なんか審議をしてるらしい。
まあ関係ないだろうとわくわくしながら待っていた。



審議が長い

前に並んでる人「もしかしたらカワカミかも…」
私「え!?」(そういえば、4コーナーを回ったところで斜めに走ってたような…)



放送「上位に入選した馬が審議の対象になってます。馬券は捨てないように…」



放送「審議の結果、カワカミプリンセス号は…」
が〜ん!
「なんだよそれ!!」
まわり中が大声で不平不満を言ってるなか、妻と二人で不平不満で大いに盛り上がり、帰りの電車の中もみんな大声でぶちぶちぶちぶちと文句を言いながら帰ったのであった。

それから4時間が経った今。
優勝したフサイチパンドラにはプレクラスニーのような悲劇を繰り返さず、皆が賞賛してほしいと切に願う。